2018.3.19 第22話
デザインの体幹
トレーニングジムに通ってる。ジムといっても市民体育館のウォームアップコーナーといったところだが、MATRIXのマシーンがずらりと並んでいる。トレッドミル(ランニングマシーン)、クロストレーナー、バイクもアップライトにリカンベント。さらに、腹筋台、背筋台、大胸筋やお尻のアップ、太もも強化、、。筋肉の名前もマシーンの正確な名前も知らないのだが、そんなことはいいのだ。年配の方々がご自身で体を整えたり、高校生が基礎トレーニングに使ったりしている。papaには充分の設備が揃っているのだ。
きっかけは、ふとした思いからある小さなアウトドアの大会(カヤックと自転車と登山の三種目を一人でこなす)に出てみようかなと始めたのだが、もう、2年通ってる。昨年も一昨年も年52回、ちょうど一週間に一度、欠かさず行ったことになる。ストレッチを入念にしてランニングマシーンを30分、その後一通りやって、サイクルマシーンを30分、最後にまたストレッチをして、終了。これで大体、2時間半〜3時間かかる。
ちょっとやりすぎの感があるが、この歳(還暦)になって、人生で一番体が整っているのではないかと思う。食事も睡眠もとても快適だ。30年続けてきている「テレマークスキー」。登りも滑りも、今季が一番気持ちいい。何よりも、ジムに向かうために、「仕事」の段取りが早くスムーズになった。時間を切って予定を立て仕上げて、ジムへ。走りながら、今抱えている案件を俯瞰してみたりもする。
体全体のバランスや筋肉量、体脂肪や内臓脂肪の数値はもちろんなのだが、「体幹」が強く整ってきていることが実感している。「ブレない」のだ。胴体、インナーマッスル、インナーユニット?専門的なことは詳しくないが、冬山を登っても滑っても、雪の状態が多少悪くても「ブレないな〜」と感じている。マシーン負荷の多さではない、続けることが大切なのだ。
ここは「パパスデザインの素」なので。では、デザインの「体幹」とは何なのか?20歳にデザイン学校に入り、40年間この仕事だけを毎日考え悩み語らい、一つ一つの仕事と向き合ってきた。つねに、「もっと話し、もっと考え、もっともっとよくなるようにと。」正直、若い頃は、苦しい思いをずいぶんとしていたように思う。「どうやって、どのように、どうしたら、、、。」、、、もがいていた。まるで、ランニングマシーンの上で汗だくになっているように。
だが、徐々に、デザインの「インナーマッスル=体幹」が落ち着いてきたように思う。焦らなくなってきた。もがきそうな時はその前に、その案件を少し「寝かせる」ようになった。考えが熟すのを待つようになったのだと思う。「ブレなくなった。」ということなのか?
デザインもまた続けてきたことが「体幹形成の素」なのかもしれない。
◀︎第21話へ 第23話へ▶︎